この記事でわかること
・婚活を始めても続かない
・LINEを返そうと思っても忘れてしまう
・日程調整やデートの段取りが苦手
・お見合い準備を後回しにしやすい
・気分が乗る時と動けない時の差が大きい
・婚活で「できない自分」を責めてしまう
・ADHD傾向があり、婚活の進め方に不安がある

江東区の小さな結婚相談所
「そんなひろしの相談所」の
ひろしです。
記事は、ADHD・ASDなどの診断や治療を目的としたものではありません。
婚活の現場で起きやすい、
「会話・LINE・距離感・段取り・活動ペース」
こうした悩みを整理しながら、
発達特性やコミュニケーションの苦手さに配慮して、自分に合う婚活の進め方を考えるための
「発達障がいに配慮した婚活相談室」で運営しています。
ADHD傾向と婚活の相性について、データから考える

ADHD、注意欠如・多動症の成人有病率は、
厚生労働科学研究によると日本では約2.1%、
およそ50人に1人と報告されています。
WHOの世界的な成人有病率は3.4%とされており、実態としてはさらに多くの方が診断に至っていない可能性もあります。
また近年、発達障がいと診断される人の数は年々増加しており、通級指導を受ける子どもの
うちADHDは、2014年から2024年の比較で
約6倍に増加したという報告もあります。
子どもの頃は見逃されていたADHD傾向が、成人後に初めて気づかれるケースも増えています。
こうした背景を踏まえると、
「婚活でなんとなく続かない」
「自分でもなぜ動けないかわからない」
という悩みを持つ人の中に、ADHD傾向が関係しているケースは、決して少なくありません。
ここではADHDかどうかを判断するものではありません。
ここで扱うのは、ADHD傾向がある方、または予定管理・返信・段取りに苦手意識がある方が、婚活でどのように負担を減らせるかという婚活の進め方です。
ADHDの方がつまずく5つの場面

ADHD傾向がある方にとって、婚活は「出会うこと」以上に、細かい管理や段取りで疲れやすい活動ではなでしょうか。
まずは、婚活で詰まりやすい場面を整理します。
| 婚活で詰まりやすい場面 | 起きやすいこと | 対策の方向性 |
|---|---|---|
| お見合い準備 | 前日まで準備できない | 準備を3つに絞る |
| LINE返信 | 後で返そうとして忘れる | テンプレート化する |
| デート段取り | 選択肢が多くて決められない | 候補を先に絞る |
| 会話 | 話しすぎる・話題が飛ぶ | 話す順番を決める |
| 活動ペース | やる週と止まる週の差が大きい | 詰め込みすぎない |
場面① お見合いの準備をギリギリまで後回しにしてしまう
お見合いの日程が決まった。
「来週だからまだ大丈夫」
そう思っていたのに、気づいたら前日になっている。
・服装も決まっていない。
・話す内容も考えていない。
・相手のプロフィールもちゃんと読めていない。
焦って準備するものの、当日はすでに疲れた状態で会うことになる。
先延ばしが関係している場合があります。
怠けているのではなく、締め切り直前の緊張感がないと動き出しにくいことがあります。
その結果、婚活では毎回「直前に焦る」という毎回ドタバダしてしまうこともあります。
場面② LINEの返信を忘れてしまう
「あとで返そう」と思って通知を閉じる。
その時は、本当に返すつもりでいる。
でも、他のことに集中していたら、気づいたら3日経っている場合ありませんか?
慌てて謝って返信する。
でも、また次回も同じことが起きる。
目に見えていないものが意識から外れやすい
ということもあります。
通知を消した瞬間に、その存在が頭の中から抜けてしまう。
これは「相手を大切にしていない」ということではないのも理解しています。
ただ、婚活の相手から見ると、
「興味がないのかな」
「大事にされていないのかな」
と受け取られてしまうことがあります。
ここが婚活では難しいところなんです。
場面③ デートの段取りを決められない
「どこに行きますか?」
「何を食べたいですか?」
「次はどこで会いましょうか?」
こう聞かれたときに、選択肢が広すぎて固まってしまうことがあります。
お店を調べる。
口コミを見る。
場所を比較する。
駅からの距離を確認する。
相手の好みに合うか考える。
でも、調べるほど選べなくなり、結局決められないまま時間だけが過ぎていく。
あるいは、その負荷から相手に、
「どこでもいいですよ」
と丸投げしてしまう。
選択肢が多い状況での意思決定が、強い負荷になりやすい。
場面④ 会話の話題が飛んだり、話しすぎてしまう
お見合いで緊張が解けてくると、いつの間にか自分の話が多くなっている。
話しながら別のことを思い出して、話題がどんどん変わっていく。相手が少し驚いた顔をしていた気がする。
帰り道に、
「相手の話を全然聞けなかったかもしれない」
と気づいて後悔する。
思いついたことをすぐ言葉に出してしまう。
また、頭の中で連想が広がりやすいため、話題が飛んでしまうこともありませんか?
「話があちこち飛ぶ」
「自分の話が多い」
と感じられてしまうことがあります。
場面⑤ 活動のペースが安定しない
気持ちが乗っている週は、3人と会えた。
プロフィールもたくさん見た。
LINEも頑張れた。
でも、翌週になると急に何もできなくなる。
スマホを見るのも疲れる。
相談所からの連絡にも返せない。
そして、
「先週はできたのに、なんで今週はできないんだろう」と自分を責めてしまう。
こうした波は、エネルギーの疲労からです。
婚活は長期戦です。
この波に振り回されると、
「やっていない自分はダメだ」
という自責が積み重なってしまいます。
「自己管理の問題?」ではない理由

ここで、少し厳しいことを言われた経験がある方もいるかもしれません。
「ちゃんと管理すればいいだけでしょ」
「返信くらいできるでしょ」
「予定くらい覚えておけばいいじゃん」
でも、婚活には細かいタスクが大量にあります。
・日程調整。
・プロフィール確認。
・返信文の作成。
・服の準備。
・場所の予約。
・当日の移動確認。
・お礼の連絡。
・次のアクション。
これらは一つひとつを見ると、小さなことに見えますが、一つ一つは結構重要な場面にもなります。
発達特性を持った方は、こうした細かい管理タスクが多い状況に、特に消耗しやすいことがあります。
頭の中で同時に覚えておくことが増えると、ワーキングメモリに負荷がかかります。
その結果、
「全部ちゃんとやろうとするほど、何もできなくなる」という状態に陥りやすいのです。
これは意志の弱さではありません。
特性の構造から来る疲れでもあります。
婚活疲れの原因、たとえば条件が合う人に出会えない、モチベーション維持が難しいといった問題とは、少し違うところで負荷が起きているのです。
ADHD傾向の人に合う婚活の進め方

発達障がい(ADHDと診断された方)の方の婚活で大切なのは、
気合いで乗り越えることではありません。
仕組みを作って、負担を減らすことです
ここからは、具体的な対策をお伝えします。
① 予定は「見える化」して管理する
「頭の中で覚えておく」は、ADHD傾向がある方には向いていない場合があります。
・お見合いの日程。
・準備すること。
・次のデートの候補日。
・LINEを返すタイミング。
これらは、頭の中に置いておくのではなく、見える形にしておくことが大切です。
たとえば、
- カレンダーアプリに入れる
- メモアプリに「次にやること」を書く
- お見合い前日に通知を出す
- 相談所や仲人と予定を共有する
- 週に一度、活動状況を確認する
このようにしておくと、
「今週、何をすればいいのか」
が見えやすくなります。
見える化は、覚える努力を増やすのではなく、忘れても大丈夫な仕組みを作るのことです。
② LINEはテンプレートを使う
LINEの返信が苦手な方は、毎回ゼロから文章を作ろうとしなくて大丈夫です。
・お礼の一言。
・日程調整の返信。
・返信が遅れたときの一文。
・デート後の感想。
・次回のお誘い。
こうした文章は、ある程度パターン化して対応してみます。
たとえば、お見合い後なら、
本日はありがとうございました。
お話ししやすく、あっという間の時間でした。
またお話しできたら嬉しいです。
返信が遅れたときなら、
返信が遅くなってすみません。
落ち着いて返信したくて、少し時間が空いてしまいました。
〇〇のお話、私も気になっていました。
このように、よく使う文章を事前に準備しておくと、返信の負担がかなり減ります。
LINEで大切なのは、毎回うまい文章を書くことではありません。
相手に安心感を届けることです。
→ LINEの返信が苦手な人へ。婚活で関係を続けるための返し方と考え方
③ お見合い前の準備を「3つだけ」に絞る
お見合い前に、完璧な準備をしようとすると疲れます。
相手のプロフィールを全部覚える。
質問をたくさん用意する。
服装も髪型も完璧にする。
会話の流れも考える。
これを全部やろうとすると、本番前にエネルギーを使い切ってしまいます。
だから、準備は3つだけ。
- 話したいエピソードを1つ決める
- 相手のプロフィールから質問を1つ考える
- 服装を前日に決めておく
これで十分。
大切なのは、完璧に準備することではありません。当日、少しでも落ち着いて会える状態を作ることです。
④ デート場所は候補を先に絞っておく
デートの段取りが苦手な方は、毎回その場で考えないことが大切です。
事前に、よく使える候補をいくつか用意しておきましょう。
たとえば、
- 駅近のカフェ
- 静かに話せるレストラン
- 1時間程度で切り上げやすい場所
- 雨の日でも使える場所
- 自分が行ったことのある安心できる場所
このように、あらかじめ候補を3つくらい持っておくと、焦らず相手への思いやりが伝わります。
⑤ 活動ペースは「詰め込まない」
ADHD傾向がある方は、気持ちが乗ったときに一気に頑張りすぎてしまう傾向にあるようです。
でも、婚活は短距離走ではなく
気持ちを続ける活動です。
だからこそ、最初から詰め込みすぎないことが大切なんです。
たとえば、
- 月に会う人数を決める
- 週に何件まで申し込むか決める
- お見合いが入らない週を作る
- 疲れたときは早めに相談する
- 予定を詰めすぎたら調整する
これだけでも、婚活の消耗はかなり変わります。
婚活は、止まらないことが大切です。

結婚相談所を使うことで、ADHD傾向の人の負担が減る理由

結婚相談所は、出会いを紹介するだけの場所ではありません。
ADHD傾向がある人にとって大きいのは、
管理タスクを一緒に担ってもらえる
という点です。
相談所を使うことで、次のようなサポートが受けられます。
・日程調整を仲人が進めてくれる
・お見合い前後に不安を相談できる
・LINEの文面や返信について相談できる
・デートの段取りを一緒に考えられる
・活動ペースを仲人と一緒に調整できる
一人でやると詰まりやすいタスクにサポートが入ることで、婚活が動ける状態を保ちやすくなります。
大切なのは、できないことを責めることではありません。止まりやすいところに、あらかじめ仕組みを作ることです。
まとめ|「自分を責めない仕組み」
婚活が止まってしまったとき、多くの人は自分を責めます。
「また返信できなかった」
「また先延ばしにした」
「またデート場所を決められなかった」
「自分は本当にダメだ」
でも、自分を責めても、次に動きやすくなるわけではありません。
むしろ、責めるほど動けなくなるものです。
だからこそ、必要なのは反省よりも仕組みです。
忘れるなら、忘れても戻れる仕組みを作る。
先延ばしするなら、早めに小さく始められる形にする。
決められないなら、選択肢を減らす。
LINEが苦手なら、テンプレートを用意する。
それだけで、婚活は少しずつ動きやすくなります。
仕組みを作って負荷を減らすことができれば、婚活は動けるようになります。
必要なのは、
「もっとちゃんとやること」
ではありません。
あなたが動きやすい仕組みを整えることです。
できないことを責める婚活ではなく、できるやり方を一緒に見つける婚活があります。
よくある質問
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→ LINEの返信が苦手な人へ。婚活で関係を続けるための返し方と考え方
LINEの返信で毎回考えすぎてしまう方
→ オンライン結婚相談所は発達特性がある人に向いている?来店不要で婚活するメリット
近くに理解ある相談所がない方
参考資料
本記事では、ADHDや発達特性に関する公的・研究情報、婚活支援の現場で起きやすい相談内容を参考にしながら、婚活の進め方として内容を整理しています。
- 厚生労働科学研究における成人ADHD有病率に関する情報
- WHOによる成人ADHD有病率に関する情報
- 文部科学省による通級指導・発達障害に関するデータ
- 婚活疲れに関する各種調査
- 結婚相談所における婚活支援の実務経験
※本記事は医療的な診断・治療を目的としたものではありません。婚活上の困りごとを整理し、自分に合う婚活の進め方を考えるための記事です。
この記事を書いた人
そんなひろしの相談所
心理カウンセラー・ひろし
東京都江東区を拠点に、IBJ正規加盟店として結婚相談所を運営。
恋愛経験が少ない方、コミュニケーションに苦手意識がある方、婚活アプリや一般的な婚活で疲れてしまった方に向けて、一人ひとりに合わせた婚活設計を行っています。
営業職として多くの人の本音を聞いてきた経験と、仲人としての婚活現場の視点をもとに、
普通に合わせる婚活ではなく、その人に合う進め方を見つける婚活
を大切にしています。



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